米軍高官の一人は、NATOには「大西洋の両側」で活性化された産業基盤が必要であり、それによってヨーロッパとインド太平洋で同時に戦争が発生する可能性を含む、いかなる脅威にも同盟を装備できるようにしなければならないと述べた。

米国空軍のアレクサス・グリンクウィッチ(Alexus Grynkewich)大将(欧州軍司令官兼NATO欧州連合軍最高司令官)は、ロシアがウクライナで戦争を続け、中国共産党が積極的に世界的野心を追求するなかで、同盟はその76年の歴史の中で決定的な局面にあると述べた。

「私の見解では、これらの脅威のそれぞれは独立した課題として捉えることはできない。 我々はそれらすべてがいかに連動しているのかを考えなければならない」とグリンクウィッチ大将が、20257月にドイツのヴィースバーデンで開催されたLANDEUROシンポジウムに出席した32か国のNATO同盟国の軍事指導者および防衛産業関係者に対し語ったことを、米陸軍の動画が伝えている。 講演後の質疑応答で、グリンクウィッチ大将は「同時発生する紛争」について言及した。これはヨーロッパでの戦争が太平洋での戦争と同時に起こり得るという見解である。 グリンクウィッチ大将は、この潜在的な紛争は中国とロシアによって引き起こされる可能性が高く、早ければ2027年にも起こり得ると述べた。

「我々の偉大な[NATO]事務総長マルク・ルッテの話を聞いた人ならご存じだろう。中国共産党の習近平総書記が台湾海峡を渡る決断を下す前に、友人である[ロシア大統領ウラジーミル]・プーチン(Vladimir Putin)に電話をかけ、支援を求めるだろうと、彼がよく語っているのを耳にしているはずだ。 つまり、これら二つの[紛争]が同時に起こり得るということを意味している。 そのために我々は、利用可能なあらゆる装備、機材、弾薬を必要とするだろう」とグリンクウィッチ大将は述べた。

同大将は、兵器と物資を迅速かつ大規模にNATOへ届けられるようにするためには、同盟国と防衛産業の双方が貢献を強化する必要があると強調したと、米陸軍協会(Association of the United States Army)の報告は伝えている。 作戦面では、特に計画、即応態勢、そして軍同士の相互運用性における同盟の強みを強調した。

「やるべきことはまだ多いが、我々は正しい道を進んでいる。 その正しい道の一つが[合同]演習だ」と、グリンクウィッチ大将は発表の中で述べたと、米国陸軍のウェブサイトは伝えている。

2027年という紛争の時期が重要視されるのは、習近平が急速な近代化を遂げた自国軍に対し、2027年までに「世界一流」の戦闘能力を達成するよう求めているからである。

一方、米国よ欧州の当局者は、ロシアのウクライナ戦争が東欧におけるより広範な紛争につながる恐れがあると懸念している。

グリンクウィッチ大将はシンポジウムでの講演で、進化する脅威に対応するために防衛投資の重要性を強調し、同盟国に対し、最近のNATOサミットで約束した国内総生産(GDP)の5%への国防費引き上げを実行するよう促した。

「時間が極めて重要だ」と同大将は述べ、「我々はその[誓約]を強調し続け、皆に行動を起こし、迅速に進まなければならないことを伝えていくつもりだ」と付け加えた。

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