米印首脳会談において、米国とインドは協力を図りながら、インド防空体制の近代化に取り組むことで意見が一致した。

20252月に米印が発表した共同声明によると、両国は自律型無人航空機・船舶機能に重点を置いたシステムを開発することで合意に至っている。 両国が今回発表したASIA(自律システム産業同盟)は、インド太平洋地域における防衛産業基盤の強化に向けて、産業提携と生産を拡大することを目指すイニシアチブである。

ワシントンDCで開催されたドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領との米印首脳会談後の共同記者会見で、ナレンドラ・モディ(Narendra Modi)印首相は、「インドの防衛体制強化において、米国は重要な役割を果たす国家である」とし、 「米印は信頼性の高い戦略的提携国として、共同開発、共同生産、技術移転に向けて邁進していく構えである。 新たな技術や装備を構築することで、今後もインドの防衛機能は向上していくと考えられる」と述べている。

ASIAは防衛、貿易、エネルギー安保、技術革新が盛り込まれた広範な10年協定の一端である。 兵站、情報共有、訓練、演習、作戦を含め、両国はあらゆる領域における軍事協力を強化することを誓約している。

両国首脳はまた、「インドの防衛要件を迅速に満たす」ことを目的として、インドにおけるジャベリン誘導式対戦車ミサイルとストライカー装甲車の共同生産と調達も引き続き前向きに検討すると発表した。 インドはさらにP-81哨戒機6機を取得することを予定している。

米政府が発表した声明によると、米印は両国間の産業提携の促進と貿易の効率化を目指して、国際武器取引規則(ITAR)や他の貿易指針の見直しを図ることも計画している。 一部の提携取引はすでに進行していると両国首脳が発表したように、 202410月にはインド政府と米国国務省の間で、遠隔操縦可能な高度・長時間滞空型の武装無人攻撃機MQ-9BスカイガーディアンとMQ-9Bシーガーディアン31機の購買契約が成立している。 時速442キロの最高速度、3,200キロ超の航続距離を誇る両無人航空機(ドローン)により、 民間航空機よりも高高度からの哨戒活動が可能となる。

インド洋における中国人民解放軍(PLA)とパキスタン海軍の活動に起因する脅威の高まりを踏まえ、インド軍は防空装備の近代化を優先している。 インドの日刊英字新聞ザ・タイムズ・オブ・インディアTimes of India)が報じたところでは、2024年にインドが撃墜した無人航空機の数は2023年の107機から295機に増加したとインド国境警備隊が発表している。 こうした無人航空機の多くは、兵器や麻薬の輸送目的で密輸業者によって利用されているものだ。

2023年度のインドの国防予算は、米国、中国、ロシアに次いで世界第4位となっているが、 同国ではさらに2025年までに国防費を9.5%増の約118,200億円に増額することが提案されている。

モディ首相は通称「Quad(クアッド)」として知られる日米豪印戦略対話(4か国戦略対話)首脳会談が2025年にインドで開催される予定に触れながら、「米印の提携関係により、民主主義だけでなく、民主主義の価値観と制度が強化される」と強調し、 「インド太平洋地域の平和、安定、繁栄の強化に向けて、両国は協力を図っていく構えである」と語っている。

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