歩哨スタッフ

米空軍と同盟・提携諸国は、戦力統合と戦闘態勢の強化を目的とした爆撃機部隊の派遣を完了させた。

2024年5月下旬、英国空軍フェアフォード基地において、第69遠征爆撃中隊に所属する4機の米空軍B-52ストラトフォートレス爆撃機と支援要員が「爆撃機部隊24-3(BTF 24-3)」に派遣され、米国欧州軍および米国アフリカ軍の管轄地域で一連の演習を開始した。

爆撃機部隊24-3には、バーレーン、カナダ、キプロス、デンマーク、エジプト、フィンランド、フランス、ドイツ、リトアニア、モロッコ、ノルウェー、ポーランド、カタール、サウジアラビア、スペイン、スウェーデン、アラブ首長国連邦、英国、米国の各国が参加した。

「爆撃機部隊のコンセプト全般は、抑止だけでなく同盟関係の構築にも重点を置いている」と、第69遠征爆撃中隊(EBS)の指揮官を務めるブランドン・ウィーラー(Brandon Wheeler)中佐は、米国国防総省のニュースリリースで述べた。

1か月にわたる派遣期間中、爆撃機は同盟国の給油機や戦闘機との相互運用性を発揮した。 フェアフォード空軍基地に到着後、爆撃機のうち2機は二国間演習のため地中海東部に飛び、英国空軍およびフランス空軍の航空機と戦力を統合した。 5月28日の演習では、B-52機がスペインのF-18ホーネット2機、ポーランドのMiG-292機、ドイツのユーロファイター・タイフーン5機の護衛を受け、ロシア領空近くを飛行したと、欧州米空軍の報道官が「エア&スペース・フォース・マガジン(Air & Space Forces Magazine)」に語った。 爆撃機はまた、北海上空で演習を行い、スウェーデン海軍との演習で陸上目標への攻撃も実施した。

「爆撃機部隊24-3はまさに大成功だった。 「我々は多様かつ多彩な任務を遂行し、母国ではあまり使うことのない能力を鍛えることができた」とウィーラー中佐は述べ、 「簡単に言えば、我々はここにきた目的と目標をすべて達成したということだ」と語った。

戦力統合に重点を置くことは、提携関係の構築と欧州大西洋関係の集団的な安定性の維持に不可欠であると、米国空軍のライアン・ルディガー(Ryan Ruediger)中佐(第69遠征爆撃中隊作戦部長)は述べた。

「地域内の同盟国との戦力統合を何度も繰り返すことで、可能な限り円滑かつ効率的に協力し合うことができるようになる。 ここで我々が実施する任務により、制約要因を特定し、相互運用性を最大限に高めることができる」と、ルディガー中佐はNATOのニュースリリースで述べた。 「連携と戦力統合にこそ強みがある。 世界秩序に亀裂を入れようとする試みが現在も続いていることは周知の事実だが、我々が協力すれば安定は可能だ」

爆撃機部隊の任務は、NATOおよび米国の同盟国および提携国間の相互運用性を構築する一環として日頃から実施されている。 2024年3月、米国空軍のB-1Bランサーは欧州で訓練を実施し、英国の戦闘機タイフーンと統合し、チェコ共和国、ギリシャ、トルコと訓練を行った。

これらの任務は、米国の国防総省が世界中で実施する全領域の軍事演習の一連の演習「大規模グローバル演習2024(Large Scale Global Exercise 2024)」の一環として実施された。 2月から6月にかけて実施されたこの一連の演習では、共同および多国間での防衛協力の実践を目的とした約30種類の幅広い演習や軍事活動が実施された。

「同盟国や提携国と戦力を統合し、連携して活動できる能力は、決して過小評価すべきではない」とウィーラー中佐は述べた。 「今、こうした関係を構築することが、NATO同盟が将来にわたって強固で結束力のある力として存続し続けることにつながる」

画像提供:セス・ワトソン(SETH WATSON)上等空兵/米国空軍

Share.
Leave A Reply