北大西洋条約機構(NATO)は2025年5月、今年最大の多国間実弾射撃統合防空ミサイル防衛演習フォーミダブル・シールド(Formidable Shield)を実施し、同盟の集団防衛へのコミットメントを強調した。同盟諸国からの参加者は5月の1か月にわたり、空、陸、海の各領域にわたる統合戦闘能力を磨くためのさまざまな訓練に従事した。

「フォーミダブル・シールドは、NATOにとって今年最も重要な抑止力演習のひとつであり、2025年における欧州最大の海上実弾射撃演習でもある」と、ノルウェー統合司令部の報道官ジョニー・カールセン(Jonny Karlsen)軍曹は、ノルウェーのニュースメディア「ハイノースニュース(High North News)」に語った。

ノルウェーとイギリスの2か所で1か月にわたって行われたこの演習では、NATOの即応性を検証することを目的に、実弾射撃演習、脅威の高いシナリオを想定したシミュレーション、共同作戦演習などが行われた。演習では、先進的なレーダー誘導システムやミサイル・システムが模擬的な敵の標的に対処する一連の防空訓練も行われた。

米国軍はまた、演習の第二段階を進める中で、米第6艦隊とNATO海軍打撃・支援部隊(STRIKFORNATO)の能力を披露した。その役割は、米国の海軍力をより広範なNATOの能力と統合することの効率性を、模擬的な危機において実証することだった。

「このような極めて現実的なシナリオで作戦を行う際に行われる訓練と学習は、何物にも代え難い」と、タスクグループ154.64司令官でNATO海軍打撃・支援部隊の米国海上弾道ミサイル防衛資産アドバイザーであるマイケル・ドワン(Michael Dwan)大佐は語った。

NATOの空中警戒管制システム(AWACS)機は、現代のネットワーク化された戦争の鍵となるもので、航空防衛とミサイル防衛の両方の作戦を監督・調整するために配備され、NATO同盟が技術主導の状況認識に重点を置いていることを示している。ノルウェーは、想定された状況下での迅速なインターセプトと目標追尾を検証するための防空要素を主催した。これらのシナリオは、NATOが多面的な脅威に対抗するために採用している統合的なアプローチを示すものであり、各加盟国の能力が統合された防衛戦略へと統合されることを保証するものだ。

「共に作戦を行うことは、単なる練習ではない。それは我々が共有する安全保障の基盤となっている。フォーミダブル・シールドのような演習は、我々の部隊が常に鋭敏で、適応力があり、信頼できるものであることを保証するものだ」とオランダのフリゲート艦デ・リュイター(HNLMS De Ruyter)の指揮官、ウェルマー・ヴィーンストラ(Welmer Veenstra)中佐は述べた

政府関係者は、この演習で学んだ教訓は、NATOの作戦地域全体における相互運用性の強化につながるとしている。

「フォーミダブル・シールドは、NATO空中警戒管制システムにとって、空から海まで戦場をいかにつなぐかを示す重要な機会となっている。リアルタイムの状況認識を提供し、NATO同盟の航空戦力を調整することで、我々は同盟が今日の進化する脅威に対する備えと対応力を維持できるよう支援する」と、NATO空中警戒管制システムの分遣隊長であるロメイン(Romaine)中佐は「ディフェンス・インダストリー・ヨーロッパ」に語った。

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